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Gokigen.com

伸びきった下着のゴムのように緩慢でくだらないブログ

「論語」を読んでみた

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論語の本は岩波文庫からも出ていましたが、ちくま文庫から出ている本書の方が新しく、訳がわかりやすそうだったのでこちらにしました。

論語は、孔子の言葉を弟子たちがまとめた書物です。儒教における四書の一つでもあります。

第一の感想として、現代日本に常識として根付いている考えは、この論語の考え方に近いと感じました。生きていく上で身に付けた考えが自然と儒教的価値観に近いのではないでしょうか。特に年齢が上がるほどその傾向があるように思います。大企業の企業研修とかでもやったりしていたのでしょうか。似たようなことを言っている人が多いような気がします。

 

・礼という言葉が何回も出てきました。これはいわゆる身分や上下関係に近いことについて説かれているものだと思います。ですがこれは制度について言われているのではなく、個人の精神性についてという解釈をしました。人間社会の仕組みとして、そうした方が争いが少なくスムーズに事が進むということだと思います。ポイントは形式ではなく精神性です。やらされた礼には意味がないということでもあります。なので、上下関係を厳しくしろとか、下の者に偉そうにしていいとも言ってないはず。このあたりをしっかり考えると有益だと思います。

・善い君主がトップに立てば民は感化されて上手くいく、といった内容のことを性善説で言っています。君主や要職の人間性について言われていることが多く、国の制度や法律についてはあまり触れていません。これは、国はトップや幹部でほとんど決まると言っているとも取れます。精神性が良ければ民はついてくるといった内容については、確かに言ってることは間違いないと思うけれど、それだけでは難しいのではないかとも思います。理想的ですが人は弱い生き物ですし、そのようにして治まった国を知らないような気もします。もちろん君主が不徳なのはダメだと思いますが。

・最後の方では、学ぶことの重要性を説いていました。学び続ける意思が大事ということです。毎日何か新しいことを学び、忘れそうなことは月1で見直すのがいいなど、勉強法についても書かれているのですぐに使えます。生活の中での出来事を観察していればどんなことからでも学べる、師匠に答えを聞くのではなく自分で気付いていけるようになりなさい、といったことまであります。盲目的に一つの事を信じてしまうと、どの書物を読んでも一緒ということでしょうか。

 

個人的な経験からですが、孔子の言葉を深く理解しないまま感化されて実行に移している人は、精神論が好きな傾向があるように思います。また、考えを押し付けているのを何度か見たことがあります。なので、しっかりと深い理解をすることが大事だと思います。

個人的見解ですが、論語は平時に用いられるべき考え方ではないかと思います。孔子も、世の中が治まっているときは君子が世に出て、乱世では隠れていると言っています。

読む前の予想では儒教的な傾向が強いのだろうなと思っていましたが、言っている内容はかなり応用の効く本質をついたことのように思いました。勉強になりました。

論語 (ちくま文庫)