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Gokigen.com

伸びきった下着のゴムのように緩慢でくだらないブログ

「僕が愛したすべての君へ」感想

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人々が少しだけ違う並行世界間で日常的に揺れ動いていることが実証された時代――両親の離婚を経て母親と暮らす高崎暦(たかさき・こよみ)は、地元の進学校に入学した。勉強一色の雰囲気と元からの不器用さで友人をつくれない暦だが、突然クラスメイトの瀧川和音(たきがわ・かずね)に声をかけられる。彼女は85番目の世界から移動してきており、そこでの暦と和音は恋人同士だというのだが……並行世界の自分は自分なのか? 『君を愛したひとりの僕へ』と同時刊行

2冊で一つの作品でまずはこちらから読んでみました。

久しぶりに心に響く小説を読んだなーというのが第一の感想。構成が素晴らしく、時系列を上手く使っていて好奇心がそそられます。

人生には色んな可能性があって、もしあの時違う選択をしていれば今頃何をしているのだろうと考えてしまうことがあると思います。その可能性を並行世界というものになって実際に存在するとしたら、自分ならどんな感覚で過ごすのだろうか。そういったことへのを答えを導いてくれる作品。並行世界というと空想の世界のように思うけれど、現実にも心理的に似たような状況があると思います。

自分なりの結論としては、人の全てを受け入れた方が幸せなのではないかと思いました。環境や気持ちは変わっていくけれどそれでもその人を愛せるかどうかが別れ目な気がします。その方が実は幸せなのではないかと考えさせられます。

現実では、結婚相手に仕事やお金を求めたり、もう嫌いになったからと別れたらするのがよくあるけれど、そういった利己的な考え方に一石を投じられたような気がします。

人の全てを受け入れる心の広さを持ちたいですね。

僕が愛したすべての君へ (ハヤカワ文庫 JA オ 12-1)