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Gokigen.com

伸びきった下着のゴムのように緩慢でくだらないブログ

美しい駒の持ち方講座

1、まず親指と中指を使って、そっと駒を持ち上げます。産まれたての赤ちゃんの小さな手を摘むときのように、子猫や子犬の肉球を勝手ながら触らせてもらうときのように、これでもかというくらいの優しいタッチで駒を持ち上げます。

 

2、駒をつまんで持ち上げると、親指を引退させて後任の人差し指と交代させながら、ゆっくりと指を伸ばしていきます。そのときに他の指まで自然とビシっと伸びてしまうのは、飲み物の入ったコップを掴んだときに何故か小指が伸びてしまっているのと同じように美しい生理現象なので、心配は無用です。

 

3、次に、人差し指と中指でサンドイッチされている愛くるしい駒を、目に見えない何かに吸い寄せられるかのように将棋盤に上に乗せましょう。そして人差し指をそっと手前にスライドさせると、あら不思議。パチッと気持ちの良い駒音が部屋に響き渡るはずです。最後は中指で優しくグリグリと愛撫をするように駒の居場所を確定させてから、我が子を送り出す母親のような心情でそっと指を駒から離していきます。

 

4、あなたの番が終わり、相手の番となりました。駒に触りたい気持ちを鎮め、駒たちの躍動に耳を澄ませましょう。気持ちが早まって駒に触ってしまうと、長いネクタイの大先生がやってしまったように、それは二手指しの反則となりますので繊細な注意を払ってください。相手の駒音が響き終わると、またあなたの番となります。

 

5、1に戻ります。