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Gokigen.com

伸びきった下着のゴムのように緩慢でくだらないブログ

歩の手筋「角の交換は断固として致しませぬ」

初手から▲7六歩△3四歩▲2六歩となったところで△4四歩(図1)と突いて角交換を避けるのが「角の交換は断固として致しませぬ」という歩の手筋です。

f:id:Cp7N2Rdr:20170416170801p:plain(図1)

角のレーザービームを通すためについさっき解放したばかりの道を塞いでしまうのは「やる気があるのか!」と理不尽な上司に怒られそうな気がしますが、こちらにも理屈があるので大丈夫です。

このあと▲2五歩と突かれたときに△3三角(図2)と移動することができます。これは相手の「飛車先の歩の交換とその突破および角交換の要請」に遺憾の意を表明し、断固として阻止するための立派な準備の一手なのです。角は頭が弱点(頭が悪いわけではなく推測するにたぶん毛が薄いだけ)なのでよく序盤に狙われますが、△3三角とすることで自分の身は自分で守る、角の身は角で守ることができます。

f:id:Cp7N2Rdr:20170416171913p:plain(図2)

また、この△4四歩の手筋には、歩交換や角交換を避けることで「ひとまずゆっくりと穏便に事を運ぼう」とする意志も含まれています。石橋を叩いて渡りたい人、急には動きたくないタイプの人、まだ気分が乗らないという人、腹が減っては戦はできぬという人には最適です。

この一手を省いて他の手を指してしまうと、いきなり大海原に投げ出されるが如く、比較的実力主義で成果主義な会社へと就職させられて社会に揉まれていくこととなります。そうした激しい戦いが好きな人は、先ほど△4四歩としたところで△8四歩と突いたりして、その後ゴチャゴチャっとした初心者混沌の世界(参考図)へと旅立ちましょう。それはそれで一局の将棋だと思います。

f:id:Cp7N2Rdr:20170416173209p:plain(参考図)