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Gokigen.com

伸びきった下着のゴムのように緩慢でくだらないブログ

「金無双」相振り飛車と言えばひと昔前はこれ。

金無双は、相振り飛車で用いられる囲いで、金が二枚並んでいることから「二枚金」「協調性を重視した横並び教育方針の金」と呼ばれることがあります。コーエーテクモゲームズから出ている有名な「無双シリーズ」のように、金が無双しているようにも見えますが、決して金自体が最強になったわけではありません。

一般的な形として、銀をそのまま版(図1)と、銀が上がった版(図2)、の二つがあります。

f:id:Cp7N2Rdr:20170419225459p:plain(図1)銀がそのまま版

f:id:Cp7N2Rdr:20170419225521p:plain(図2)銀が上がった版

相振り飛車では主に玉頭へ爆撃されるので、薄くなってきた頭部を守るかのように銀を2八の地点に上げる場合(図2)が多いですが、銀が邪魔になっていざという時に退避できない「壁銀」の悪形にもなってしまう難点があります。玉を若者に例えると、入社してすぐにバックれたい衝動に駆られたとしたも、コネ入社というしがらみに付きまとわれて逃げられないイメージです。

なので近年では、逃げ道を確保するために実力で入社するように、「銀をそのままにしておいた方が良い」「攻められそうになってから上がれば良い」と考えられるケースもあります。
これまで金無双はずっと相振り飛車における常識的な囲いでしたが、有名人である美濃囲いが相振り飛車において再評価されてきたこともあって脇役的な感じになってしまい、画面の隅へと追いやられました。

それでも主役ではないものの、現在でも有効な囲いとして将棋界に名を馳せています。「端攻めへの耐性がある」「組みあがりまでの隙があまりない」「思ってたよりバランスが良い」「角の打ち込みに意外と強い」「浮き飛車と相性が良い」などのファンレターがたくさん届くようでその人気ぶりは未だに健在です。

反面、4筋の玉の左斜め前のマス「通称うさぎの耳」がめっぽう弱いツボとして有名で、歩を4筋にパチパチ連打パンチされて拠点を作られると、それまで頑張って耐えていた仏頂面が一気に崩壊してしまって子どものようにゲラゲラと爆笑することになります。

金無双は一般的に囲いの発展がしにくいと言われていますが、じっくりと矢倉に組み替えたり、ときには素早く片矢倉にしたり、ときには1七に銀を上がってビックリさせたりと、考え方次第でいろいろできる使いようによっては優秀な囲いでもあるのです。