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Gokigen.com

伸びきった下着のゴムのように緩慢でくだらないブログ

「四畳半王国見聞録」感想

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「ついに証明した! 俺にはやはり恋人がいた!」。二年間の悪戦苦闘の末、数学氏はそう叫んだ。果たして運命の女性の実在を数式で導き出せるのか(「大日本凡人會」)。水玉ブリーフ、モザイク先輩、マンドリン辻説法、見渡すかぎり阿呆ばっかり。そして、クリスマスイブ、鴨川で奇跡が起きる――。森見登美彦の真骨頂、京都を舞台に描く、笑いと妄想の連作短編集。

人生は外側ではなく内側を進み続けることに意味があるとして、ひたすら思索に耽ったことのある人にしか共感できない境地が書いてある小説だと思います。共感できる部分もあり名言も散らばっています。コメディ調なので楽しく読めました。短編がそれぞれが微妙に繋がっています。四畳半王国の建国者は、閉ざされた王国の最奥の地に何を見出したのでしょうか。個人的には大日本凡人會の話がテンポよく読めて好きです。ここまで妄想できるのは森見さんの頭の良さがあってのことでしょう。